🧠旧犬鳴トンネルとは
旧犬鳴トンネル(旧犬鳴隧道)は、福岡県糟屋郡久山町と宮若市の境に位置する、廃道化された旧道のトンネルである。現在は封鎖されており、地図上からも正確な道が消されている。
その異様な雰囲気と実際に殺人事件が発生した過去から、「日本三大心霊スポット」のひとつとして広く知られるようになった。数多くの心霊体験、怪奇現象、オカルト的噂が絶えず、現代でも多くの探訪者が訪れていいる。
1988年12月、旧犬鳴トンネル近くで当時20歳の男性が少年グループに拉致され、暴行・焼殺される事件が発生した。
被害者は無抵抗にもかかわらず、複数人の加害者によりガソリンをかけられ、生きたまま焼かれるという残忍な犯行だった。
この事件は福岡県内で大きく報道され、トンネルの不気味さや周囲の閉鎖性と相まって、「旧犬鳴トンネル=呪われた場所」というイメージを決定づける要因となった。
犯人グループは未成年が中心だったため、少年法により実名は伏せられたものの、事件の残酷さから「実話ベースの都市伝説」として人々の記憶に深く刻まれている。
❗補足:この事件自体は実在するものであり、都市伝説の「犬鳴村」などの話とは直接の関係はない。ただし、心霊スポット化・伝説化には本事件の影響が非常に大きかったと考えられている。

👻 1. 心霊現象系の体験談
■ トンネル内で「声」がする
- 深夜に訪れた際、誰もいないはずなのに「笑い声」や「すすり泣き」が聞こえた。
- 音が反響しているわけでもなく、トンネルの奥から聞こえてきた。
■ 写真に映る謎の「顔」や「手」
- トンネル内で記念撮影した写真に、人の顔のようなものが浮かび上がっていた。
- フラッシュ撮影をすると、実際には誰もいない場所に「手のひら」が写り込んでいた。
■ 携帯・カメラが誤作動
- トンネル周辺でスマホがフリーズし、強制終了しても起動しない。
- デジカメで撮った動画データが破損した、という報告も複数。
🚫 2. 実害・恐怖体験系(暴走族・地元民の警告)
■ 見知らぬ車に追いかけられる
- トンネルに入ったあと、Uターンして帰ろうとしたらハイビームをつけた車に執拗に追跡された。
- ナンバーも確認できず、山道を猛スピードで逃げてなんとか振り切った。
■ トンネル入口に警告の張り紙
- 「ここから先は入ってはいけない」「命の保証はできない」といった文言の警告看板や紙が貼られていた。
- 看板を無視して入ると、どこからか石が飛んできたり、クラクションが鳴らされたという証言も。
🧭 3. 犬鳴村に繋がるという噂に関する体験談
■ トンネル奥に道があった
- トンネルを抜けた奥に、獣道のような未舗装の細い道があったという証言。
- その先で「人が立っていた」「廃屋のようなものが見えた」という報告もある。
■ 村の住民らしき存在に遭遇
- 深夜に探索していたグループが、道の奥で農具を持ったような人影に出くわし、威圧的に追い返された。
- 一人が足を引っ張られ、転倒して捻挫。そのまま探索中止となった。
💥 4. 1988年の事件に関連する奇妙な体験談
■ 焼け焦げた匂いが残っている
- トンネル奥の地面に、焼け跡のような黒ずみが残っており、焦げたような臭いがするという報告。
- 実際の殺人事件の現場とされる場所に向かうと、急に耳鳴りがしたという話も。
■ 供養碑に触ると体調を崩す
- トンネル近くに設置されていると噂される「供養碑(供養塔)」に触れた直後から、
- 高熱
- 頭痛
- 悪夢
などの体調不良を訴える人が複数存在。
❗体験談の共通点と注意点
🔁 共通する特徴:
- 夜中に訪れている
- 複数人で行っても皆が何かしら異変を感じている
- 「入ってはいけない」という本能的な恐怖がある
- 機械(スマホ・カメラ)の異常が多発
⚠ 注意点:
- 心霊スポットとして有名になって以降、暴走族や迷惑行為目的の訪問者が増加。
- 地元では旧トンネルへの立ち入りを明確に禁止しており、フェンスや監視カメラが設置済み。
- 実際に事件も起きているため、軽い気持ちでの探索は非常に危険。
📚出典と派生・類似伝承
旧犬鳴トンネルは、ホラー映画『犬鳴村』(2020年公開・清水崇監督)の舞台として一躍有名になった。
- 映画では「犬鳴村」が実在し、トンネルがその入口であるという設定
- ゲーム作品やホラー系YouTuberの心霊ロケの聖地としても定番化
- TikTokやX(旧Twitter)では「#犬鳴トンネル」「#犬鳴村」タグで数万件の投稿が存在
🎬メディア登場・現代への影響
旧犬鳴トンネルは、ホラー映画『犬鳴村』(2020年公開・清水崇監督)の舞台として一躍有名となった。
- TikTokやX(旧Twitter)では「#犬鳴トンネル」「#犬鳴村」タグで数万件の投稿が存在
- 映画では「犬鳴村」が実在し、トンネルがその入口であるという設定
- ゲーム作品やホラー系YouTuberの心霊ロケの聖地としても定番化
🔍考察と文化的背景
日本では、閉ざされた村・道・トンネル=異界の入り口というテーマが数多くの都市伝説に共通しています。旧犬鳴トンネルもその典型であり、
- 封鎖された空間
- 戦後の村落差別や秘匿された歴史
- 現代社会の忘却とタブー
といった要素が複合的に作用し、「語られることで現れる恐怖」として進化を遂げたと考えられる。
また、福岡という都市圏に近い場所にあることも、「本当に行ける」怖さを際立たせている要因の一つである。
🗺️出現地点
所在地:福岡県糟屋郡久山町大字猪野付近
アクセス:国道21号(旧犬鳴峠)より分岐。現在は車両通行不可
現在:入り口にはコンクリートブロックで封鎖され、立ち入り禁止の警告もあり
Googleマップなどの通常のナビでは表示されない場合が多く、都市伝説化の一因にもなっている。
📎関連リンク・参考資料
- 📚福岡・旧犬鳴トンネル殺人事件(1988年) - 実際の事件の詳細(Wikipedia)
- 🎬映画『犬鳴村』公式サイト
- 🧾福岡の最恐心霊スポット|TOCANA
- 📹心霊系YouTuberによる現地レポート(YouTube)
💬編集者コメント・考察
かつて炭鉱で栄えた地域の片隅にぽつんと残された「旧犬鳴トンネル」。その荒廃した姿が人々の想像力を刺激し、いまや“日本最恐”の心霊スポットとして語られるに至っている。
しかし、ここで注目すべきは、語られる体験談の多くが「感覚の異常」「電子機器の不調」「人影や音といった曖昧な現象」に集中している点だ。これは多くの心霊スポットに共通する特徴であり、心理的な自己暗示(暗闇・不安・恐怖の連鎖)が少なからず影響していると考えられる。
一方で、この場所には1988年に実際に発生した残虐な殺人事件という、紛れもない現実が横たわっている。若者たちによる凄惨な暴行と焼殺――それは都市伝説の“種”として、あまりに強烈な衝撃を地域に刻んだ。体験者が感じた「焦げた臭い」「耳鳴り」「供養碑の呪い」といった現象も、この事件の“記憶”が空間そのものにしみついていると感じさせるに十分だ。
さらに、“犬鳴村に繋がっている”という伝承も、道が封鎖されたことで想像の余地が広がり、独自の民間伝承を育てた結果ともいえる。立入禁止の表示や監視の目が逆に「何か隠されているのでは?」という陰謀的想像を呼び込み、都市伝説としての完成度を高めている。
総じて、旧犬鳴トンネルとは
「現実と虚構、心理と記憶が複雑に絡み合い、世代を越えて語り継がれる“記憶の幽霊”が住む場所」
とも呼べるのかもしれない。
あなたがこのトンネルに向き合うとき、そこに現れるのは本当に“霊”なのか?
それとも――あなた自身の恐怖心なのか?
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