🧠ライバルのラッタは死んでいる?とは
初代『ポケットモンスター 赤・緑』に登場する主人公のライバル(グリーン/ブルー)が手持ちポケモンとして使用していた「ラッタ」が、物語中盤のシオンタウン以降で突然姿を消すことから派生した都市伝説である。
このラッタの不在を巡っては、
「ロケット団との戦いや移動中のダンジョンで致命傷を負い、死んでしまった」
という説がネット掲示板や動画を中心に広まった。
特に、シオンタウンの“ポケモンタワー”でのライバルとの再戦時のセリフが意味深であり、「ラッタの死を弔うために来ていたのではないか」と解釈されている。

📚出典と派生・類似伝承
出典:
- 本伝説は2000年代前半に2ちゃんねる(現・5ch)やニコニコ動画を中心に拡散。
- 発祥として特定の投稿はないが、「都市伝説系まとめサイト」や「考察系YouTuber」によって再拡散されて定着。
- ゲーム内テキスト:「おまえのポケモン しんでないよな?」というセリフが有力な根拠として扱われている。
類似都市伝説:
- 「シオンタウンBGM自殺説」
- 「ガラガラの霊は母親である」説
いずれも「死者と死後の世界」を扱うストーリーとされ、関連性が強い。
🎬メディア登場・現代への影響
- YouTubeでは都市伝説系チャンネル(例:「考察系ポケモン研究所」など)が取り上げ、数十万再生を記録。
- 書籍『ポケモンの裏側』(宝島社刊)などでも紹介されており、非公式ながらポケモン文化の一部として定着している。
- 海外ではCreepypasta(ネット怪談)としても紹介され、英語圏でのタイトルは「Raticate Death Theory」。
また、ゲーム実況者による「初代ポケモンの深読みプレイ」や、「シオンタウン編はトラウマ」と語られる動画などにも頻出。
🔍考察と文化的背景
この都市伝説は、以下の要素が絡み合って広まったと考えられる。
- 初代ポケモンが持つダークな世界観(ロケット団の非道、死の描写)
- シオンタウンの演出(BGM、霊、葬儀塔など)が子ども向けとは思えない重さ
また、当時のゲーム設計においてポケモンが死亡するという概念は明示されていないが、「ラッタの突然の消失」→「タワーでの再会」→「その後の不在」という物語の断片がプレイヤーの想像力を刺激し、都市伝説化していったのだろう。
🗺️出現地点
- 登場作品:『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』『ファイアレッド・リーフグリーン』(リメイク)
- シーン発生:ポケモンタワー(シオンタウン)の5階手前、ライバルとのバトル前
- 手持ち変化:それ以前のラッタが手持ちから外され、以降再登場しない
📎関連リンク・参考資料
💬編集者コメント・考察
この都市伝説は、ポケモンという“かわいい”作品世界の裏にある「子ども向けにしてはあまりにリアルな死の影」に気づいたプレイヤーたちが生み出した“語り”である。
任天堂・ゲームフリークは直接的な死の描写を避けているが、「そう感じさせる演出」を巧みに盛り込んでいる点は非常に興味深い。
ラッタの件は、そんな演出のひとつであり、解釈の余白があるからこそ、世代を超えて語り継がれる都市伝説となったのだろう。
【もっと読む】↓